
「前回に続き、日頃、「常識」といわれていることで疑問に思ったことを、少しずつ書いてみます。皆様のご批判をお待ちします。
昨年、大阪の女子大の公開講座で化学物質の安全性について講演を頼まれました。そのとき、日本人は100%の安全性を求めたがる、安全について白黒をはっきりしないと承知しない、グレイゾーンは認めたがらないという話をしました。これが一般的には日本人の「常識」のようです。でも、これって、科学的には「非常識」ですよね。

「彼は常識人だ」というと誉め言葉ですが、「彼は常識に欠ける」とか「非常識だ」といわれると、何か性格まで非難されているようにも思われます。
一方で、常識が通用しないこともしばしばあります。例えば、組換え食物の安全性についての、我々研究者の常識は、一般人、特に消費者団体の人達には、まったく通じませんし、逆に彼らにいう常識は、我々には非科学的な考えとしか映りません。
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